ろうそくの火を消せない子どもたち
オーラルフレイルではないですが、子どもたちの口まわりの筋肉の発達不足もいま、問題になっています。
それが謙虚にあらわれているのが、口呼吸の子どもが多いことです。
2021年に発表された、新潟大学大学院医歯学総合研究科小児歯科学分野の齊藤一誠准教授らの研究によると、日本人の子どもたちの30.7%が日常的なお口ぽかん状態、つまり口呼吸だったという結果が出ています。
自分では閉じているつもりでも、じつは口呼吸をしている「隠れ口呼吸」の人などを含めると、8割くらいが該当するという人もいます。
口呼吸になる大きな原因のひとつが、前述した「噛む力」の低下です。
口呼吸になると、病原菌やほこりなどが入りやすくなるほか、口が乾くことで、口臭などさまざまな影響が出ます。
また、「口呼吸によって睡眠障害、仕事や学習における持久力や活動量の低下などの 症状や注意欠損・多動障害などのさまざまな精神疾患を引き起こすことがある」ともいわれています。