「家族のあるべき姿」で守りたいたった1つのこと
――では、押川さんの思う「家族のあるべき姿」とはどのようなものだと思いますか?
やはり、本当のことを子供に伝えているかどうか、それに尽きると思います。金儲けが得意な人たちの生き様って相当えぐいですよ。でも、そんな自分の人生を、子供には「一生懸命勉強してきたから、そのポジションが取れたんだ」ときれいごとを言っている。
そうした親ほど、自分のやましさを子供に見抜かれないよう、ガチガチの枠にはめて育てる。親が干渉しすぎて、恋人ができたことを親に言えない人たちもいます。私からするとそんなのおかしいと思うんですが、そういう家族は多いですね。だから、最終的には「お前は病気だよ」ということも家族間で言えなくなり、事件にまで発展してしまうこともあります。
最近は、中間層の家庭でも同様のことが起きていて、親が真実の姿を見せていないばかりに、子供は理想と現実の乖離に苦しみ、引きこもらざるをえなくなる。それは、とても不幸なことだと思います。
4巻【史上最悪のクリスマス】黒澤美佐子のケース
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取材・文/森野広明
「子供を殺してください」という親たち - 原作:押川剛 漫画:鈴木マサカズ / #59:【ケース20】「いい子」の仮面の犯罪者②| くらげバンチ (kuragebunch.com)