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「自分のほうが上位である」と相手に思い込ませる

頭を下げると足元を見られるから、自分から謝りたくないという人がたまにいます。下に見られるのがイヤなのでしょうね。でも、下の立場のほうがうまくいく場合もあります。

人間って、相手よりも上位に立っていると思い込んでいる時のほうが判断の基準が甘くなりやすく、こちらの思い通りに動かすことが簡単だったりします。

話の主導権は“下から握る”!? ひろゆきが指南する「相手が思い通りに動く伝え方」の極意。_1
撮影/稲垣純也
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たとえば、僕がトヨタの車を売る人だとします。

この時、最初から僕が「トヨタ車を買うべきだ」とお客さんに言っても、相手にその気がなければ応じてくれないでしょう。まして、偉そうに説得などしようものなら、「こいつの言うことなんか聞くもんか」と、反発されるかもしれません。

しかし、僕が頭を下げれば、相手は自分のほうが格上であり、この場は自分が主導権をもって進めているんだと感じます。

そして説得するのではなく、相手に「トヨタの車を買ったほうがお得だ」と思わせるように仕向けていきます。たとえば、「▲▲の理由で、今買うならホンダかトヨタでしょうね」などと話していきます。

先ほど「主導権」という言葉を出しましたが、主導権があるというのは、いわば議長役を引き受けているようなものです。目の前のさまざまな要素を調整して、一定の時間内に何かを決めなければならない立場にあります。

この場合でいえば、トヨタやホンダだけでなく、マツダやら日産などたくさんの車の候補の中から、自分の好みや家族の希望などに沿った車を選ぶ作業を、自ら進めていく必要があるわけです。初めから何を買うかを、ある程度決めているわけでなければ、1つに決めるのには結構苦労するはずです。

そういう役回りになった相手からすれば、アシスト役のような人が助言をすることで、少しずつ候補が絞られていくのは、助かるわけです。

そこで、「○○さんの好みから考えると、マツダや日産ではなく、トヨタかホンダがよいかもしれませんね」などと、多くの選択肢から必要なものを絞ってくれるような助言をすれば、相手は「ありがたい」と思うんです。