「危険水域」の内閣支持率

11日に報道された世論調査はNHKと産経新聞・FNNの2つ。内閣支持率はいずれも「危険水域」とされる3割を2カ月連続で下回った。2012年12月に自民党が政権復帰して以降、最も低い水準だ。産経新聞・FNN調査では岸田政権で初めて不支持が7割を超えた。2つの調査では、政治資金パーティーの収入の一部を裏金化していた疑惑についても、首相の対応に厳しい評価が下された。

<12月の内閣支持率> 単位は% ()は前月
<12月の内閣支持率> 単位は% ()は前月
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岸田首相は、13日の今国会閉会直後にも疑惑の渦中の政権幹部である、松野博一官房長官、高木毅国対委員長ら「安倍派5人衆」だけでなく、同派の政務三役全員の交代も検討しているという。しかし政府与党の幹部がごっそり抜ける事態は異常事態であり、ただでさえ低い国民の支持が下げ止まることはないと見られる。

永田町で有名な「青木の法則(青木率)」も現実味を帯びてきた。これは今年6月に死去した「参院のドン」と呼ばれた青木幹雄・元参院幹事長が経験則から提唱したとされる<内閣支持率+与党第一党の政党支持率>が50を割り込むと政権はほどなく瓦解するというものだ。

産経新聞・FNN調査で、自民党の支持率は27.3%(前月29.0%)となり、内閣支持率22.5%と合計して49.8%。自民党に好意的な支持が出やすいとされる保守メディアの数字でさえ、もはや危険水域に入ったといえるだろう。各社で50を下回ったのは、近年では森内閣、麻生内閣、鳩山内閣などがあり、永田町関係者は「2009年の政権交代に雰囲気が似てきた」と話す。

森元首相(共同通信社)
森元首相(共同通信社)