「自分が、上司に何を求めているか」を知ること
(1)ワークライフバランスを重視して、ほどほどの働き方をしたい人
→ワークライフバランスを重視している上司
(2)忙しくてもいいから、とにかく稼げる仕事をしたい人
→厳しいノルマを課し、稼ぐための道を示してくれる上司
(3)ビジネススキルを高めて、どこでも通用する人材になりたい人
→とにかく仕事ができて、部下の成長のために時間を割いてくれる上司
(4)営業力を磨き、カリスマ営業になりたい人
→カリスマ営業として活躍している上司
(5)仕事は可能な限り抑えて、人生を謳歌したい人
→ビジネスライクに「仕事仲間」として接してくれる上司
もちろん、すべての人がこの5タイプに分類されるわけではない。(2)(3)のハイブリッドという人もいるだろうし、この5タイプにまったく当てはまらない人もいると思う。
けれど、基本的な考え方は同じだ。「自分は何を理想としているのか」「その理想を叶えるためには、どのような上司が適しているのか」を考えてみてほしい。
自己分析をした後、「社内でどの人間が自分にとってのSSR上司なのか」と考えてみる。同期や同僚に「あの人ってどんな人?」と探りを入れてみるのもいい。これは先に述べた「上司のデータ収集」で、そうして自己分析→情報収集を徹底的に行うことで、ガチャで当たりを引ける可能性はおのずと上がる。
「上司ガチャにハズレた」という人は、そもそも自分の理想が見えていないことも多いだろう。だから、ハズレたと感じていても実は自分にぴったりの上司だった、ということも往々にしてある。私もたくさんの上司に出会い、「相性が合わない」と噛みつき、「ハズレだ」と思ってしまった経験もあるが、相手のことをちゃんと知ろうという意識があれば、違った関係性を築くことができただろう、といまは思う。
「自分が、上司に何を求めているか」を知ること。ひいては、自分が何を重視していて、何を成し遂げたいか、上司と出会ってどう成長したいのかを理解すること。こうして漠然と描いている「理想の上司」の具体性を突き詰めていけば、意外と、既に周囲に「理想の上司」がいた、ということもあるかもしれない。