KEIO Mental #14
寝る前にいいイメージを思い浮かべる

寝る前の10分間、いいイメージをつくってから寝る。それが「勝ちグセ脳」に

思考習慣の違いによって、人の脳は次の5つの「脳タイプ」に分けることができます。

① なげやり脳(5%)……何に対しても無関心で、どうなってもいいと感じている
②諦め脳(45%)……やろうと思うものの、すぐに無理だと諦めてしまう
③なりゆき脳(35%)……途中までがんばるものの、途中で目標を変えてしまう
④上昇脳(10%)……勝ちたい、一番になりたいと思い、目標達成を目指す
⑤勝ちグセ脳(5%)……常に勝てる一番になれると思い、目標を達成する

一番多いのが、②、③です。大きな目標を立てたものの、途中でやはり自分には無理だったと挫折してしまうタイプで、ある意味で一般的といえるかもしれません。失敗の責任をすぐに自分以外に転嫁するのも、この脳の特徴です。

④は前向きに物事にチャレンジする人です。成功の確信はなくても、継続して努力できます。

95%の人は、「自分が成功すると思えない」と考えているとも言えます。

講演などで、自分の目標は実現が可能だと思うかと尋ねると、95%もの人が、心のどこかで無理だと思っていると正直に答えてくれます。でも、その段階ではそれでいいのです。

大事なのは、実際に行動を起こす前に、根拠がなくてもいいから絶対にできると思うこと。決意が本物かどうかなのです。

慶應高校野球部は、人類に5%しかいない『勝ちグセ脳』だらけ!? 甲子園優勝の要因の1つ「成信力」―自分が成功できることを信じる力は寝る前10分間で作られる_3
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経営の神様といわれた松下幸之助さんは、必ずできると思うことの大事さを唱えました。本来、事業とは必ず成功するもの、と考えていたようです。必ずというのは100%ということです。経営の神様がそう言っているのです。それくらい「できる」と思い続けることは大事なのです。

ポジティブな言葉を繰り返し口にすることも大事です。九九は繰り返し口に出して覚えましたよね。最初は言葉にして左脳、それを繰り返しやっていると、音声データとして右脳に記録され、長期記憶として保存されるのです。このように、口に出して脳に叩き込むことが大事です。

先述のように、潜在意識には過去のマイナスの情報がたくさん蓄積されているので、何もしないまま眠りについてしまうと、知らぬ間にマイナスのイメージトレーニングをしていることになってしまうことがあるので注意が必要です。

脳には、寝る直前の情報を重要情報と位置づけ、記憶しようとする特徴があります。したがって、ポジティブな感情のもとに、いいイメージの状態で眠ることでプラスのイメージトレーニングが行えるわけです。

布団の中ではいいことを思い浮かべながら、あるいは思い出しながら眠りにつきましょう。寝る前の10分間、いいイメージをつくってから寝る。それによって能力を高め、全体のわずか5%しかいない「勝ちグセ脳」へと導いていけるのです。

文/吉岡 眞司 監修/西田一見 

#2『世界のイチローと甲子園優勝の慶應野球部の共通点は「苦しいと楽しくなる」。口先だけでも効果が抜群だという、つらいことを楽しむ力「苦楽力」とは?』はこちらから

#3『「喜ばせたい人10人」を記入して甲子園優勝を勝ち取った慶應メンタル。やる気が1万倍にもなって長続きする「他喜力」の強さ』はこちらから

『慶應メンタル - 「最高の自分」が成長し続ける脳内革命』(ワニブックス)
吉岡眞司 (著)、 西田一見 (監修)
慶應高校野球部は、人類に5%しかいない『勝ちグセ脳』だらけ!? 甲子園優勝の要因の1つ「成信力」―自分が成功できることを信じる力は寝る前10分間で作られる_4
2023/12/5
¥1,540
200ページ
ISBN:978-4847073892
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