自分が活躍できる環境を選んでいい

もし試合に出られないなら、1つレベルを下げて、現在の自分がプレーできるレベルを選んで、そこで活躍する。今よりも上のレベルを目指してチャレンジをしつつも、自分が試合に出てプレーすることを楽しみ、1番大切にする。こうした感覚を持つことが、海外の当たり前になっているのです。

ミスをしない人材が評価される日本社会。あえて学びたいユニクロの「一勝九敗」の経営哲学とは_4
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「絶対に負けちゃダメだから」と負けないように頑張ったり、「試合に出られなくても、応援しなきゃダメだから」と我慢したりすることは、本当は、不変的な「ただ1つの正解」の感覚ではないわけです。誰もが受け入れて当たり前の感覚ではないことを、ぜひ知っておきましょう。


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※2 DAZN NEWS「「人に指導することは難しい」。日本から若くて優秀な指導者が出てくるためには | 内田篤人のFOOTBALL TIME」、livedoor NEWS「「ドイツにサッカー部は存在しない」 日本との育成環境の違いが興味深い」を参照。

必要のない「みんなに悪いことをした」という意識
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ハリウッドの日本の描写が誤ったままなのは怒らないから
大谷翔平でも心が揺らぐことがあった

文/永井竜之介
写真/shutterstock

分不相応のすすめ
永井竜之介
本当はおかしい日本の部活動? 海外から異常だと思われている、負けたら終わりのトーナメント試合の多さ、応援に専念するだけの部員たちの姿_5
2023/11/20
¥2,200
216ページ
ISBN:978-4911194003
「これくらいが自分にはちょうどいい」。生活でも仕事でも無意識に作ってしまう「分相応」の自己評価。じつはこれが「壁」となり、挑戦や成長が妨げられている。その原因は「日本らしさ」にあった。マーケティングの科学的知見を背景に、自分の「分相応の壁」を破り、周囲の空気に負けずに、現状を打開するためのマインドとメソッドを提示。「自分はこんなもの」と悟ったように見えて、「本当は自分を変えたい!」という諦めきれない本音を多くの人が隠し持っている。行き詰まりを感じて思い悩む現代人に必読の一冊。
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