『翔んで埼玉』が持つBL感を出したかった

「この映画でBLの世界を表現できるのは僕と愛之助さんとのシーンだけだから」GACKT自ら監督に願い出たたこ焼きソースの演出とは_3
関西を牛耳る冷酷無慈悲な大阪府知事・嘉祥寺晃を熱演した片岡愛之助
©2023 映画「翔んで埼玉」製作委員会

──本作では、片岡愛之助さん演じる大阪府知事・嘉祥寺晃(かしょうじ・あきら)との“たこ焼きのシーン”が、なまめかしくて、おかしくて印象的でした。

原作漫画の『翔んで埼玉』はBLの世界を描いています。壇ノ浦百美(だんのうら・ももみ/二階堂ふみ)も、続編に登場する桔梗魁(ききょう・かい/杏)も性別は男性ですが、映画では女性が演じているのでBL感が薄い。
この映画でBLの世界を表現できるのは愛之助さんが演じる嘉祥寺晃とのシーンだけだから、武内監督にBLらしさが垣間見られるシーンにしたいと相談して。監督が「任せます」と言ってくれたので、あのたこ焼きのソースを舐め回すシーンになりました。

──麻実麗とご自身の共通点はありますか?

顔ですかね。あと目の前で起こるトラブルに対してできる限りの方法で対処していく適応能力があるところは似ているかもしれません。周囲から反対されても、それをやらないと前に進めないと思ったら、必ず思いを遂げる。そこはボクと麻実麗の似ているところです。

「この映画でBLの世界を表現できるのは僕と愛之助さんとのシーンだけだから」GACKT自ら監督に願い出たたこ焼きソースの演出とは_4

──麻実麗のいちばんの魅力はどこだと思いますか?

トラブルが向こうからやってくることじゃないですか? そのほうが人生は楽しいし、ボクもそこは同じですよ。

──この映画は埼玉をディスりつつも、埼玉愛を貫いています。GACKTさんは沖縄出身ですが、故郷の自慢は?

自慢になるかはわかりませんが、大半の沖縄の人たちは時間の感覚がバグってます。もちろん、そうじゃない人もいるんでしょうけど。

基本は、朝、昼、夜の3つしか時間の観念がない。本土の人が沖縄に住むと誰も約束を守らないと言ったりしますが、そもそも、時間の観念が24時間ではなく、3区画しかないので、それを沖縄の人に求めるのは無理があります。

なので、沖縄に行ったら朝昼夜の3つの時間の感覚で生活してください。イライラすることがなくなりますから。