泳げない男と泳ぐことしかできない女の映画『はい、泳げません』
みなさま、こんにちは。ヨガ講師の仁平美香です。
今回は長谷川博己×綾瀬はるか映画初共演作品『はい、泳げません』を紹介します。泳げない人が泳げるようになっていく過程とこころの変化を描く映画なのですが、私自身、頭の中を空っぽにして水に浮かんだり、泳くことはとてもリラックスできる大好きな時間です。若い頃は1日1km、1年で365km近く泳いでいた時期もあるので、とても興味を持ちました。
哲学を教える堅物の大学教授・小鳥遊(たかなし/長谷川博己)は、幼少期に海でおぼれた経験と大人になってからの決定的な出来事によって、泳ぐどころか顔に水をかけることもできないいわゆる“カナヅチ”。
そんな主人公・小鳥遊がある日スイミングクラブに通いはじめることから物語が動き出します。
水泳を教えるコーチ・静香(綾瀬はるか)とのレッスンで屁理屈をこねて、できないと逃げようとしたり、水への恐怖からジタバタしたり、大声でわめいたりと大騒ぎで、にぎやかな主婦のクラスメイトたちにも笑われてしまいます。
静香がときに厳しく、ときに丁寧に教えていくうちに、こわばっていた小鳥遊の身体とこころに少しずつ変化が起こり、離婚した元妻との過去やシングルマザーの恋人との将来のことなどに少しずつ向き合うようになっていきます。
小鳥遊を変えていく静香も実はトラウマをかかえていて、水泳以外は不器用で生きづらい日々をおくる人。
水の中に入ったときに生きていると実感し、精神的に開放された経験から、水泳を通して水中にある新しい世界を伝えることに情熱を傾けています。