“無敵の炎上芸人”が酒を片手に……

どこの街にもある、安くてうまい立ち呑み屋。年齢も性別も関係なく、誰もが腹を割って気楽に過ごせる場所だから、ついつい本音や悩みがポロリとこぼれてしまう……。

そんな“人生交差点”でほろ酔いになりながら、読者から寄せられたお悩み相談にのるのは、芸能界の天国も地獄も味わった“無敵の炎上芸人”とろサーモン・久保田かずのぶ。

この日、久保田と訪れたのは「立ち飲み居酒屋ドラム缶大塚店」。いわゆるフランチャイズだが、メニューは各店舗の裁量に任されており、毎月ののれん代も微々たるものだという。

大塚店ではどのフードもまんべんなく大人気で、17時の開店から客足が絶えない。「ドラム缶」系列のなかでも“最強”と称される誉れ高き店である。丁寧な接客が持ち味ゆえ、立ち呑み初心者の久保田にはぴったりかもしれない。

記念すべき今宵のファーストオーダーは刺身盛り合わせと揚げ銀杏、そしてポン酢サワーに。

刺身盛り合わせ(550円)……「ドラム缶大塚店」の看板メニュー。ほとんどの客が頼むので、残っていたらラッキー。この日は中トロ、ブリ、カンパチ、甘鯛、つぶ貝の5点盛り
刺身盛り合わせ(550円)……「ドラム缶大塚店」の看板メニュー。ほとんどの客が頼むので、残っていたらラッキー。この日は中トロ、ブリ、カンパチ、甘鯛、つぶ貝の5点盛り
すべての画像を見る

――久保田さん、ふだんは何を飲むんですか?

甘くないやつが好きですね。なんだこれ? ポン酢サワー? 面白そうだ、これにします。酒は僕のルーティンなんでね。毎日飲みます。酒がないと落ち着かなくて。

――いつもはどんなお店で飲まれるんですか?

小汚い大衆酒場ですね。そういうところにいるやさぐれたおじさんから、笑いのヒントをもらったりします。文句ばっかり言ってるおじさんのセリフが、意外とテレビなんかで使えたりする。リアルなんですよね。酒場にはおもしろいことが転がっているんです。

揚げ銀杏(200円)……大人になるとうまさがわかる食べ物の代名詞。揚げることで臭みが消え、さらにうまさが引き出される。強めの塩加減で酒がぐいぐい進む
揚げ銀杏(200円)……大人になるとうまさがわかる食べ物の代名詞。揚げることで臭みが消え、さらにうまさが引き出される。強めの塩加減で酒がぐいぐい進む

――いつもお仲間と?

うん。ひとりでは絶対飲まないですね。ひとりで飲みに行って、店に置いてあるテレビを見て、「また、こいつが出てるやん」って思ったら、下を向きたくなるでしょう。よく飲むのは、かまいたちの濱家(隆一)とかネルソンズとか。後輩が多いですね。しゃべる相手がいないとつまんないんですよ。ボクシングのスパーリングと一緒。

――酒を飲みながら、後輩から相談されることもあるんですか?

まあ、ありますよ。売れてない時代も長かったし、M-1で優勝もした。でも、しょっちゅう炎上してる。天国も地獄も経験している人間の話はおもしろいんでしょう。

――そんな久保田さん宛てに、悩める読者から質問や相談がたくさん届いています。お酒もいい感じに回ってきたので、そろそろ人生相談を始めていきましょうか。

何を言ってもいいんですよね? 僕は忖度しないから。思うままに答えていきますよ。