“爆風ロウリュ”がサウナ好きの間で話題に
転機となったのは、ロウリュにうちわやタオルではなく、ブロワーと呼ばれる送風機を使い始めてからだった。
「これまでは、たとえお客様がいないときも、ロウリュの時間になれば、うちわを扇ぎにサウナ室へ入っていました。1回やるたびに“へとへと”になるくらい体力を使うんですが、『スタッフが疲れ切っている姿は見るに耐えない』という社長の井手の判断で、2017年ごろからブロワーで熱波を送るスタイルに変えたんです。これが、今でも草加健康センターの名物となっている“爆風ロウリュ”の始まりでした」
サウナ室で一人一人にブロワーで爆風を5秒ずつ浴びせるスタイルは、サウナ好きの間で徐々に広まり、「草加健康センターのサウナはスゴい」というクチコミが増えていった。
筆者も爆風ロウリュを体験したが、「とんでもない熱波が襲いかかるストロングスタイル」はこれまでのサウナ体験には比類なく、かなりの衝撃を受け、すぐさま水風呂に向かってサウナ室を飛び出してしまった。それだけ、草加健康センターの「爆風ロウリュ」はインパクトが大きかった。
また、ロウリュイベントの人数制限や催行時間を区切らないことも、草加健康センターならではの特徴になっている。
「定員制を敷いてしまえば、満員で入れないお客さまが出てしまいます。ロウリュイベントへ参加するために並んでいただいたお客様全員に、平等に楽しんでもらいたいという思いから、イベント時は出入り自由にしているんです。
お金と時間をかけてご足労いただくお客さまに、気持ちよくなって帰っていただきたい。創業当初から変わらない提供価値を心がけてきたこと、さらにサウナブームの到来が相まって、サウナーからも愛される施設に成長したと思っています」