「イスラム教は寛容な宗教」と主張するが、全然寛容じゃないですよね

イスラム教徒が多数派なのは理解しますが、仏教と関係のある盆踊りには参加するな、ってこれは新しい発言です。

そもそも私は盆踊りを仏教イベントと捉えたことは人生約49年で一度もありません。もちろん、先祖を迎え入れる「お盆」と関係しているのは知っていたものの「宗教行事」と捉えたことはなかった。

なにせ「東京音頭」なんて「踊り踊るなーら、ちょいと東京音頭」「花の都の真中で」と単に酔っ払いがタコ踊りしているようなただただ呑気でフィーバーしているだけの歌詞じゃないですか。

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9・11の米同時多発テロの後、イスラム教がいかに寛容な宗教か、とイスラム教を擁護するような書籍の編集に携わったことがあります。その時、取材した研究者達は「イスラム原理主義者とイスラム教徒は違う」としきりに言い、私もその主張を書きました。

あれから21年後、盆踊りを邪教の儀式扱いするマレーシアの閣僚、全然寛容じゃないですよね。私はイスラム教で許された「ハラール」の食材(禁豚肉が代表的)を使う店に行き、美味しいと思い、リピートもしました。そして、アフガニスタンとパキスタンというイスラムの国でもその国の食べ物を食べました。

私自身がどこの宗教にも属していないからこのようなことができたのかもしれませんが、今回のイドリス氏は私の行為をどのように捉えるのか?

「イスラム教徒ではない人間がハラールの食材を使った料理を食べるとは許せない!」となるのか? それとも「ハラール食材を食べるこの無宗教者は立派である!」となるか。

同氏は日本で仏教由来の精進料理(ハラール対応)を食べるイスラム教徒に対しては何と言うのですかね? しかも彼らは日本で、教義に従って土葬を求めています。なんなんですか、この自分本位っぷり。(2022/07/21)

◇日本に長く暮らす外国人の数はこの20年ほどで1.6倍に増え、現在はざっと300万人弱。とくに増えているのはベトナム、次いで中国ですが、今後は日本で亡くなる外国人も増えてくるでしょうから、宗教の違いが話題になることも増えるのでしょう。