「注意した先生の手にシャープペンを突き刺したこともありました」

事件後間もなく、小松一家は集合住宅を去っていった。小松容疑者の中学時代の同級生だった女性はこう証言した。

「今回の事件の報道を見て、変わってないというか、またやったのかって呆れてました。中2のときに先輩を殴って死なせて 警察に捕まってからは学校に来なくなり、その後は忘れてましたけど、テレビニュースに映った姿を見て思い出しました。見た目も中学の時から黒髪短髪であんな感じで、当時から暴力を振るっているのを何度も目撃しました。

入学当初から素行が悪すぎて、『どこの中学校からも受け入れ拒否をされて、ウチの中学に校区外から通っている』みたいな噂があって、それを確認した同級生に対してキレて殴りつけていました。小松くんを注意した先生の手にシャープペンを突き刺したこともありました。そうやって暴力をふるって目立っていましたが、世渡りが上手なのか男の先輩にはうまく取り入って可愛がられていました。同級生は男子も女子も怖がってたし嫌ってましたけど」

オープンカーに乗る小松容疑者(知人提供)
オープンカーに乗る小松容疑者(知人提供)
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当時の同級生の保護者も、小松容疑者の存在を持て余していた。

「正直、ウチの子供とは関わってほしくないというのが本音でした。キレやすくカッとなると抑えがきかないのだと思っていましたから。それくらい頻繁に暴力沙汰は起こしていました。見た目は不良っぽくもなかっただけに、なおさら自分を抑えられない何かがあるのかなとかと思ってました。
部活でも最初に入った陸上部で問題を起こして、野球部に移ったと聞いています。ご両親と彼の3人で近所のスーパーで見かけることがあり、小松くんが買い物袋を持ってあげたりしていて、そういう様子だけ見ると普通の子に見えたんですけどね」

我が子を亡くした事件を風化させまいと願ったAさんの母親は、小松容疑者が再び起こした事件をどう受け止めているのか。自宅を訪ねてインターフォンを押すと、母親と思われる女性が玄関口に現れ、記者の差し出した名刺を受け取った。
「小松容疑者が再び事件を起こしたことはご存じでしょうか?」と尋ねると「知ってます…」と多くを語らず、肩を落とし、ひっそりとドアを閉じた。

小松容疑者にとって「命」とはなんだったのだろうかー

斎藤さんの自宅前には花束や飲み物が置かれていた
斎藤さんの自宅前には花束や飲み物が置かれていた
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取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班

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