週1夜断食でオートファジーを活性化
週1夜断食では、週1回夕食を食べずに、空腹時間が16時間以上になるようなスケジュールを提案しています。
なぜ、16時間なのかというと、空腹時間が12時間を超えるとオートファジーのスイッチが入り、さらに16時間を超えるとその働きがより活性化することがわかっているからです。
人間の体は37兆個の細胞によって構成されています。その細胞はたんぱく質でできていて、日々の代謝活動によって、死滅・生まれ変わりを繰り返しています。
劣化した細胞は、細胞内に古いたんぱく質を溜めていき、細胞内でエラーを起こして不調を感じさせたりするのですが、オートファジーは、その細胞内に溜まった古いたんぱく質を食べ、新たな分解酵素とくっついて古い細胞を新しい細胞に生まれ変わらせてくれるのです。
家を壊して新築を建てるのではなく、家の中を解体し、リフォームするイメージをするとわかりやすいのではないでしょうか。
断食をして16時間以上空腹時間を作ることで、このオートファジーの活動が活性化され、体内の古くなった細胞をみるみる生まれ変わらせてくれるのです。
食後10時間で脂肪燃焼スイッチがオンに
「あぁ、痩せたいなぁ」「痩せなくちゃ」
そう思うとき、多くは体重を指しているのだと思います。でも、頭の中でイメージする自分は、たぷたぷの贅肉が削ぎ落とされたスッキリとした姿ではありませんか?
その自分に近づくために、そして健康のためにも重要なのが、体脂肪を落とすことなのです。
しかし、多くの人がわかりやすい指針として、体重を目安にしてしまいます。週1夜断食では、取り組み始めてからなるべく早い段階で、体脂肪も測れる体重計(体脂肪計・体組成計)の購入を強くおすすめします。
というのも、体に対して悪さをするのは蓄積された脂肪だからです。
よく知られているように、脂肪には内臓脂肪と皮下脂肪の2種類があります。
内臓脂肪は、その名の通り胃や腸などの内臓のまわりを中心としてつく脂肪で、お腹がぽっこりと出るのが特徴です。りんご型肥満と呼ばれることもあります。
皮下脂肪も文字通り、皮膚の下の皮下組織に蓄積する脂肪のことで、二の腕、お腹、腰回り、背中、太ももの裏など日頃あまり動かさない場所につくことが多いのが特徴です。下半身に脂肪がつきやすいことから洋梨型肥満とも呼ばれます。
内臓脂肪と皮下脂肪で、健康に大きな影響を与えてしまうのは前者です。増えすぎた内臓脂肪からは悪玉アディポサイトカインと呼ばれるホルモンが分泌され、これが、高血圧、高血糖、脂質異常などを招く引き金になってしまうのです。
適度な脂肪からは、中性脂肪を燃焼したり、血圧や血糖をいい状態に保つようにコントロールする善玉ホルモンのアディポネクチンが分泌されます。ですから、脂肪がまったくない状態が健康というわけではありません。
しかし、内臓脂肪が過剰になると、善玉のアディポネクチンの分泌は抑制され、悪玉アディポサイトカインの働きが優勢になってしまうのです。