明日のファミレスのために、素人がマジで考えた4つのアイデア
1 ポピュリズム的メニューからの脱却
ファミレスのメニューは一般的に、ユーザーの好みや意見を強く反映させた、最大公約数的なもので構成されている。
もちろん、そうした安心感のあるメニューがファミレスの大きな売りであることは間違いないが、衰退傾向にある今となってはもっとチャレンジングなメニューを扱ってみてもいいのではないだろうか。
全メニューのうち半分くらいは、日本人のほとんどが聞いたことも食べたこともない料理を用意したら、これまでファミレスに足を向けなかった層の開拓につながるだろう。
僕だったらそうですな、イヌイットが食べる動物性たんぱくのみの“ユピック料理”なんて、ぜひ一度食べてみたいなと思っちゃう。
2 完全個室メインの店舗をつくる
一部のファミレスではおひとりさま需要を喚起するため、一人席の拡充を行なっているようだが、その逆の発想で、ファミレス本来のグループ客にとって本当に快適な空間をつくることだ。
子供の泣き声や大声、また若者のおしゃべりによる喧騒もファミレスらしさではあるが、やはり隣の席の声は騒音にしかならない。
よって、少なくても四方を囲う背丈以上のパーテーション、できれば完全個室でグループ客のみのためのプライベート空間を確保する。
完全個室は3名以上のグループ優先だが、追加料金を支払えば2人連れや個人客も部屋を使うことができるようにすればいい。
3 全メニューで量の指定ができるようにする
もともとは中年男性客がメインターゲットだった牛丼店や立ち食いそばに、最近は女性客も多いのは、分量の指定を細かくできるからだと聞いたことがある。
自分が食べられる、あるいは食べたい量によって、あらかじめ並盛、大盛、特盛とメニューが分けられているから、残してしまう心配がなく入りやすいのだそうだ。
そういえば、大きくファミレスにくくられることもあるチェーン展開の回転寿司や焼肉は、もともと少量の料理を自分の食べたい分だけ追加していく方式なので、子供から少食の大人、たっぷり食べたい僕のようなデブちんまで、一緒にテーブルを囲むことができる。
ファミレスも全メニューに、「並、大、特」と分量指定をできるシステムにしよう。
そうすればフードロス対策にもなるし、何よりこれからの時代に増加する、シニア個食にも対応できるはずなのだ。
4 インバウンド狙いのメニューをしっかり
あらゆるメニューを取り揃えているように見えるファミレスだが、意外に弱いのは寿司、天ぷら、そば、そしてラーメンなどの外国人観光客にわかりやすいベタな日本食メニューである(ラーメンも日本食)。
くら寿司のような回転寿司チェーンは逆に、寿司以外のメニューを拡充し、言うなればファミレス化することによって支持を拡大しているのだから、ファミレス側も遠慮することはない。
インバウンド狙いのメニューを拡充し、目立つようにアピールしてもいいのではないだろうか。
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本当はキリよく5つのアイデアを出そうと思ったのだが、もうネタ切れだ。
まさに素人考えで、飲食業界の人から見たら笑止千万なアイデアかもしれないし、とっくの昔に検討したけど却下した考えだったりするのかもしれないけど、我ながら悪くないんじゃないかと思う。
笑わずに、もし可能性があるなら誰か検討してみてください。
だって、“俺たちのファミレス”の火が消えちゃうなんて、そんな寂しいことはないのだから。
文/佐藤誠二朗