「自分を捨てた母が自分に贖罪をするのは当然のこと」
未華子はインタビューのなかで、「せびる」という言葉を使い、母親からの仕送りがあることも明かしていた。「20歳からつい半年前ぐらいまで。15万の月もあれば、一切もらわない月もありました」と語っていた。
17歳で上京した未華子だが、母親とは交流があったようだ。
未華子はそのカネの大半を、ホスト遊びで作った借金にあてた。当初は売り掛けして返済に困っていることを「正直に話した」と言った。そして、「もうホストには行かないで」と釘を刺されたことで、次からは「生活費が足りない」などと嘘をついて無心したという。
自分がまだホスト遊びを続けていることは、母親も「薄々感づいていたと思う」と未華子は回顧した。それでも母親は、娘の要求に応じ、そのつど言われた額のカネを送金し続けた。自分の子供はやはり心配なのだ。
母親からすれば、月に15万円ものカネを捻出するのは大変な苦労があったに違いない。母親の貯金は300万円ほどあったというが、それは長きにわたり身を粉にして働いたり、家計をやりくりした結果だろう。果たして貯金は底をつき、未華子が言うように仕送りは、いまから半年前にストップした。
だが自分を捨てた母が自分に贖罪をするのは当然のことであり、それの何が問題なのかと未華子は思っている。だからこそ、今度は憎し母親と同類のもうひとりの家族、未婚で実家暮らしを続けていた実兄からも「カネを無心した」と、どこか他人事のように飄々と語る。
当初、自分の給料の中から支払っていたが、未華子の「せびる」回数が増えてくるととても足りなくなったのか、兄は町内会で集めていた会費を横領してまで未華子にカネを送ったらしい。合計金額が160万円を超えたところで、やがて横領はバレて、地元に居られなくなってしまったという兄。果ては、そのカネの返済のため家を売る話まで出ているという。