監督に怒られないから楽しい(笑)

――2人は1年のときから、ビーチでペアを組んでいたわけじゃないんですよね。

菊地
 私はトレーニングの一環として、月に1〜2回、部員全員でのビーチでの練習に参加することはあったのですが、私がビーチを経験したのはそれだけで。のあとペアを組んでビーチバレーの大会に出たのは高校3年になってからです。

衣笠 共栄学園では、毎年先生から指名された選手がペアを組んで、8月に行われる女子高生を対象としたビーチバレーの全国大会「マドンナカップ」に出場するというのが慣例になっていて。私は1個上の先輩と組んで、1年のときから出場していました。1年目がベスト8で、2年目がベスト4。3年目で初めてまゆとコンビを組んで出場することになったんです。

川合俊一会長も期待を寄せるビーチバレー界の超新星、現役女子大生“のあまゆ”ペア。対戦相手として出会った運命的なふたり_3

――そこでいきなり優勝して、続く茨城国体でも優勝。“のあまゆ”ペアとして、一躍注目を集めることになりました。

衣笠
 練習試合では一度も負けたことはなかったので、ある程度、やれるという自信はありましたが、二冠という結果には、自分たちが一番驚きました。「勝っちゃった」「あれ、また勝っちゃった」…という感じ(笑)。

菊地 最後は、もう完全にノリと勢いです。「このまま、いけるんじゃない?」「いける、いける!」と自分たちに自己暗示をかけて。元々、すごく仲が良かったので最初から息もピッタリと合っていたこともあるんですが、ビーチバレーをしているのが楽しくて、楽しくて。

――そんなに楽しかった?

衣笠
 青い空に海。そして波の音―。インドアと違って、ビーチバレーは開放感がすごいんです。私はビーチバレーを始めた高1のときから、ずっとビーチバレーのとりこです。

菊地 監督に怒られることもなく、練習も自分たちで考えてできるというのが、高校生の私たちにとってはすごく嬉しくて(笑)。ありがたいことに結果も出ていたので、ハマりましたね。