岸田政権を揺るがす木原官房副長官への報道
その文書には「来年9月の自民党総裁選への不出馬を示唆した岸田首相 支持率続落で一転弱気に。伝家の宝刀も抜けず仕舞いか」という衝撃的なタイトルがつけられていた。
これによると岸田文雄首相は7月中旬、官邸内でごく少数の側近と打ち合わせをしている席で、「(来年の)総裁選には出ないかもな……」とポツリと漏らしたという。
そのときの様子について「誰も予期せぬセリフを同席者はみな聞き流したというが、ことは来年9月までの自民党総裁任期をもって退陣も辞さないとする重大発言である。表沙汰になれば首相の求心力が一気に低下しかねず、内輪で箝口令が敷かれた」と書かれている。
また、発言の意図について首相周辺の言葉を引用し、「とにかく最近の首相は不機嫌でピリピリしている。あの発言も苛立ちから思わず出たものだろう。気を許す側近たちに何気に自身の窮状を訴えつつ、政権運営での奮起を求める思惑があるのではないか」と推測した。
首相を苛立たせている元凶については、首相公邸で長男・翔太郎氏が忘年会を開いた問題や、マイナンバーカードを巡るトラブルなどを列挙しながら、「首相が特に堪えているのは、週刊文春がこれでもかと報じている懐刀、木原誠二官房副長官の超弩級のスキャンダルだ。(中略)9月に予定している内閣改造・自民党役員人事で木原氏を切らざるを得ない状況だが、代わりになる最側近は存在しない」と指摘。
首相の“伝家の宝刀”と呼ばれている衆議院解散について「今秋はおろか来年の党総裁任期までに断行できず、岸田政権は退陣を余儀なくされるという観測もまことしやかに流れ始めている」と書いて、筆を置いている。
自民党総裁選は来年9月とまだ時間があるため、すでに岸田首相が不出馬という腹を決めているとは考えにくいが、火のないところに煙は立たぬ。
支持率続落や相次ぐ問題の中で苛立ちを隠せなくなっているのは間違いないだろう。