洞察力のある方なので批判や中傷をまともに受けとめていたのかもしれない

ryuchellさん急逝から2日が過ぎた7月14日、親交があった多くの著名人が自身のSNSなどで追悼のコメントを掲載、悲しみの声が溢れている。
ryuchellさんは、昨年8月にpecoさんとの婚姻関係を解消して以降、ネット記事やSNSでの誹謗中傷が増えていた。一部報道では知人に「最近ホルモンバランスが悪い…」と胸の内を打ち明けていたことも報じられている。

写真/集英社オンライン
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生前最後の出演となってしまった6月29日の『アベプラ』出演時には落ち込んだ様子は一切見せず「校則のあり方」について持論を展開していたryuchellさん。当日に共演していた近畿大学情報学研究所長で株式会社KADOKAWAの社長の夏野剛氏は言う。

「最近は女性のファッションに身を包み、以前よりも口調や雰囲気も一層落ち着いた感じでした。当日は自身の経験を元に“生徒自身による校則を変える権利”や“生徒に校則について発言できる場を与えることで学校自体の評判もよくなる”などをご意見されていました。
私がryuchell さんと初めて会ったのは約7年前ですが、その頃から聡明な人だという印象でした。知識がないこと、全くバックグラウンドがわからないことについても、適切な、まともなコメントをされていたのが印象的でした。洞察力のある方なので、さまざまな批判や中傷をまともに受けとめてしまったのかもしれません。ご冥福を心からお祈りします」

また、5月31日に同番組で放送された「加齢により怒りの感情がコントロールできなくなる理由」について語り合う回では、精神科医の和田秀樹氏がゲストに。和田氏がryuchellさんに抱いた印象も「思いやりのある人物」というものだった。和田氏は言う。

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「私が“年齢を重ねると前頭葉の機能が低下し理性が働きづらくなるために怒りのコントロールができなくなる”という旨を説明すると、ryuchellさんはそれまで自分が抱いていた年上世代への偏見を思い直すことができたと話しており、とても思いやりのある人だと感じた。
人の意見を聞けるだけに、自分への多種多様な意見もストレートに受けとめてしまう一面があったのかもしれない。何か思い詰めているようには見えなかったが、自死を選んでしまう人の中には最期まで努めて明るく振るまう人は少なくない。何を思い悩んでいたかはわからないが、残念の一言です」