電子メールより開封率が高いSMS

「サイト利用の未払い金がある」「支払い期限が過ぎている」「ウイルスに感染している」など緊急度の高い内容の言葉を使い、メッセージから偽サイトへ誘導し、クレジットカード番号やアカウント情報(ユーザID、パスワードなど)を盗み取るフィッシング詐欺。

以前は偽の電子メールを送りつけることが主流だったが、現在はSMS(ショートメッセージサービス)を悪用した手口が増加している。

SMSを利用したフィッシング詐欺であることから「スミッシング」と呼ばれるこの手口は、2010年代後半から急増しているという。ITジャーナリストの三上洋さんが説明する。

「SMSはメールと比較して開封率が高いことが特徴です。メールはそもそも開かないという人もいますが、SMSは通知音をオンにしている人が多く、電話番号しか知らない人とのやり取り使っている人もいますよね。

また、SMSはスパム対策もまだまだ甘い。ちなみに、ショートメールは海外から送ったとしても1通1~3円ほどかかります。1万通送ったとしたら1~3万円も負担することになる。それでも犯罪グループは効果が見込めるからやっているということです」

ショートメッセージのリンクは開くな! 1500万円の被害、スマホ乗っ取り、「闇バイト」関与も…巧妙化するSMS詐欺最前線_1
実際の「スミッシング」のメール
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フィッシング対策協議会によると、2022年はフィッシング情報の届け出件数が過去最多を記録。宅配業者や通信事業者、ECサイト大手、クレジットカード会社、金融機関などのなりすまし送信が多く報告されている。

「コロナ禍がありECサイトの利用やオンラインでクレジットカード決済をする機会が増えてきたことから、犯罪グループもだまされる人が増えるだろうと力を入れているのではないかと考えます」