40歳を過ぎたら、血圧を日常的にチェックする

40歳を過ぎたら、できれば、血圧計を買って日常的にチェックしていただきたいです。

温泉施設などに血圧計はありますが、それで測ってもあまり意味がありません。
お湯に浸かると全身の血管が拡張するので、血圧は本来の数値より低くなります。
また、病院だと白衣高血圧で数値が高く出ることがあります。
一時的に血圧が変化しても、血管がすぐ悪い状態になるということではありません。
怖いのは慢性的に高血圧で、知らず知らずのうちに血管を傷つけてしまうことです。

なので、自分の日常の血圧を反映する「おうち血圧」を確認することが重要なのです。
自宅で測った血圧を医学用語で「家庭血圧」と呼んでいます。

〈医師が進言〉「40代になったら血圧測定を習慣に」血圧の上と下の基準値は? 高血圧はなぜいけない?_3
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「家庭血圧」の正しい測り方ですが、まず、背もたれのある椅子に座ります。かかとをしっかり床につけ、足は組まないようにしましょう。
時間があるならこの状態で1~2分待って、体も心もリラックスした状態で測ります。
手の位置は心臓と同じ高さにして、肘を曲げないように。
また、服の上から測る人がいますが、それだと正しい数値にならないので、地肌に血圧計のカフを巻くようにしましょう。

測る時間帯は、朝起きた後や寝る前のリラックスした時間帯がおすすめです。

高血圧の状態が続くと、血管の壁を傷つけてしまい、動脈硬化が進行します。
40歳過ぎたら「家庭血圧」を測定する習慣をつけて、大きな病気のリスクを減らすようにしましょう。

取材・文/百田なつき

『怖いけど面白い予防医学 人生100年、「死ぬまで健康」を目指すには?』(世界文化社)
著者 森 勇磨
〈医師が進言〉「40代になったら血圧測定を習慣に」血圧の上と下の基準値は? 高血圧はなぜいけない?_4
2023年3月19日
1,870円(税込)
単行本:262ページ
ISBN:4418234004
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