売れっ子タレントと名レスラーの共通点

『それスノ』のみならず、これまで数多くの番組企画に協力してきた高木社長は「芸能界で活躍している方は、基本的にプロレス適性が高い」と分析する。

「僕らプロレスラーは試合で相手に殴られたとき、一瞬で『どうやって倒れようか』と考えるんですね。もちろんそんな余裕がないまま倒れることもありますけど、お客さんと対戦相手の両方をどう“騙す”かを常に考えていないといけない。

バラエティの世界も、何か振られたときにすぐ反応する瞬発力や、自分の見られ方を考えることが非常に大切ですよね。そこで日々戦って生き残っている人たちは当然、ものすごく勘がいい。それこそフワちゃんが司会者からの無茶振りに応える姿をテレビで見ていて『絶対プロレスに向いている、やってみてほしい』と思っていたんですよ。スターダムさんに見事な形で先を越されて、『やられた!』と(笑)」(高木)

和泉元彌、泰葉からSnow Man岩本、フワちゃんにクロちゃん。“やらかし”の禊だったプロレス参戦が、旬タレントの爽やかな挑戦に変わった理由_3
大仁田厚と対戦した安田大サーカス・クロちゃん(写真右は高木社長/写真提供:DDTプロレスリング)

実際、過去にDDTの練習を見学に来たある人気女性タレントに、試しに受け身やロープワークをやってみてもらったところ、少し教えただけですぐにできてしまう飲み込みの速さに驚いたという。

「バラエティもお芝居もそうだと思いますが、見られることに長けている人は自分の中に哲学があるんだと思います。それは僕らも同じで、名レスラーほど自分の哲学をしっかり持っている。そういう部分は共通している気がします」(高木)

なお、DDTとその系列団体のリングにはこれまで多くの芸能人が上がっている。SKE48・荒井優希や元LinQ・伊藤麻希が現在も継続的に参戦しているほか、過去にはLiLiCoや安田大サーカス・クロちゃん、坂口憲二、BiSなどが登場してきた。

「仕事や人付き合いを通じて接点ができた方を積極的にスカウトしています。ほとんどの場合『いや、無理ですよ』と言われるんですが、そういうときは『大丈夫です、誰でもできます』って口説くんですね。

プロレス界には申し訳ないな、と思いつつ……。もちろんプロレスラーというのは選ばれし人しかできない職業だと考えています。でもそれでいうなら、芸能人として活躍している時点で“選ばれた”存在だと思うんです。『DDTはタレントばっかりリングに上げやがって』と批判されることも多いんですが、いやいや違うぞと。スポーツ経験者がゼロからプロレスを始めるより最初からはるかに上手なんですよ」(高木)