初心者でも10時間あれば、
3ヵ月で40万円を生むKindle本の出版が可能
では、実際にAI画像生成で写真集を作ることは、どれくらいの難易度なのだろうか?
「正直、簡単にできます。様々なツールがあるのですが、現状、広く使われているのは『Stable Diffusion(ステーブル・ディフュージョン)』という無料ツール。プロンプトと呼ばれる“条件”を英語で入力すると、数秒後に自動で画像を生成してくれます。2022年の8月にリリースされて、日本では今年の2月頃から流行中。大量のAI画像写真集が販売されるようになったのもこの時期です」
DaiGo氏もこのブームに乗り、2023年2月にAI生成画像を使ったKindle本を出版している。
「私の場合は、単純な写真集ではなくAI画像生成マニュアルを出版しました。ChatGPTとGoogleドキュメントを連携することでAIイラストやAIの人物写真、風景写真を作る方法を一冊にまとめたものです。この書籍やChatGPTのノウハウ書籍だけで現在までの約3ヵ月で40万円ほどの収入があります。
ちなみに、AI写真集を販売するなら月額読み放題サービスの『Kindle Unlimited』がオススメ。読者は月額料金のみで、本の購入に追加料金がかからない分、手に取ってもらいやすいからです。ロイヤリティは読まれたページ数によって支払われるので、1枚の画像でページを埋めやすい写真集は、書籍より稼ぎやすいというカラクリもあるんです」
一冊を出版するまでに要した制作時間は?
「ChatGPTのノウハウ書籍の方はテキストも2万5000文字程度あったのですが、その執筆もAIで90分程度で完成。解説画像なども入れて、執筆から制作、出版まで7時間ほどで完了しました。どちらかというとAI画像のノウハウ書籍については、画像生成に時間がかかってしまい……。当時は私もあまり知識がなかったので、思うような画像が生成されず、条件を微妙に変えながらの修正が必要で。画像と文章の配置などのデザイン作業も含め、出版までトータル10時間でした」
多少時間がかかるとはいえ、AIを使用しなければ数週間から1ヶ月ほどはかかるkindle書籍の出版を、たった一人で1日で成し遂げ、しかも現在まで定期的な収入が入っているというから驚きだ。
「でも、私が作ったAI執筆やAI画像生成のマニュアルは、出版から3ヵ月しか経っていないとはいえ、情報としてはもう古いんです。日々恐るべきスピードでAI技術は進歩しているので、出版する側もそのスピードに対応しなければなりません。この本だってAI技術を使わずに通常の制作過程を踏んでいたら、まだ出版に至っていなかったかもしれません。つまり、出版される頃には読者にとって意味のない情報になってしまうのです」