昔も今も子どもの本質は変わらない、
変わったのは大人
「わくわくさんという名前の由来はそれこそ子どもたちをわくわくさせようってことなんです。例えば、(魚の形の厚紙を泳がせながら)紙を使ってこうするだけでも子どもは楽しむことができます。あのね、昔も今も子どもの本質は変わらないんですよ。大人の方が忘れちゃっている」
わくわくさん自身も2人の娘と1人の息子を育てた父親として、子育ての大変さは身に染みている。
「私らの世代はプラモデルブームだったので、小学校の時からミリタリー物のプラモを作るのが趣味でした。それこそ私は本来のパーツにないコックピットを作って付け足すようなマニアです。長女が3つくらいの時かな、私が趣味のプラモデルを熱中して作っていると横から手を出されて壊されてしまった。なので子どもができてからはプラモ作りは諦めてしまいましたね。塗料も道具もみんな捨ててしまいました。プラモデルは子どもと一緒にできないですが、工作なら一緒にできますからね」
好奇心旺盛な子どもたちの本質は変わらないものの、彼らのコミュニティや取り巻く空気感は「少しずつ変化している」と語る。
「長年色々な保育園や幼稚園、小学校などで工作教室を開いていて感じるのは、“いい子”ばっかりになったなという印象です。みんながみんな“いい子”でガキ大将は絶滅危惧種と言っていいほど見かけなくなりました。それはそれでいいことなのかもしれませんが、どうも表面上だけ“聞き分けのいい子”になっているようなところも……。
だからこそSNSでは平気でひどいイジメができたり、SNSを通して募集される闇バイトが横行しているのも、どこかこの変化が関係しているように思っています」