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届いたプロットの全部がおもしろそうだった
――今野さんと野原広子さんの出会いは?
『離婚してもいいですか?』(KADOKAWA刊)など、もともと野原さんの作品が好きで、いつか一緒にお仕事したいな、と思っていたんです。ですから、あるところでお目にかかってすぐ、その気持ちを伝えました。
しばらくして何本かプロットをいただいたのですが、すべてに興味を引かれ、決められなくて(笑)。単刀直入に「野原さんが今、一番お描きになりたいのはどれですか?」とお尋ねしました。
――それが『妻が口を聞いてくれません』だったというわけですね。
はい。家族4人で穏やかに暮らしていたはずなのに、あるときから突然、妻が夫に、必要最低限の会話以外言葉をかけてくれなくなるところから物語は始まります。夫には、理由がまったく思い当たらない。
3日経ち、2週間経ち、気がついたら数年が経ってしまっている。後半では視点が妻サイドに変わり、だんだんと理由が明かされるわけですが……。
――リアルですよね。世の妻たちが「あるある!」と賛同しまくりました。
そうなんです。家事や育児で自分のこともままならないのに、仕事から帰ってきた夫から「家に1日いる人は気楽でいいよな」とか言われたらカチンときますよね。具合が悪くて寝ていたら「いつになったらよくなるの?」は、すでにモラハラですよ。
けれど、男性読者からは「妻がわがままなのでは?」という意見が多かったんです。
――確かに理由を言わずに突然口をきかなくなった妻は、ちょっとズルいかも?
妻にしてみれば、何度か伝えても改善しないので話さなくなってしまったというところなんでしょうが、「妻は、夫にもっと働きかけるべきだったのでは」という意見はたくさんいただきました。
レビューなどを見ていると、この夫婦はどっちも悪口を言われてますね(笑)。だからこそたくさんの方に読んでいただけたのではないかと思います。
夫婦の問題は、どちらかだけが悪いわけじゃない。それぞれに、口には出さない不満があって、それぞれの言い分があると。