インタビュー中にソファで寝ていた
ブルース・ウィリスの1本といえば『ダイ・ハード』(1988)でしょうね。シリーズがその後も作られたけど、やっぱり第1作目が一番面白かった。彼もすごく張り切って演じていたし、アクション映画として格別によくできていたと思います。
演じたジョン・マクレーンは、最初からスーパーヒーローじゃなく巻き込まれ型のヒーローなのもリアルでした。「なんで俺がこんな目に?」っていうぼやきがよかったわよね。
彼が映画のプロモーションで来日したときには、私もずいぶん会っていてね。ミュージシャンとしても活動していたから、いつもバンドを連れてきていました。そして夜になると当時有名だった六本木のナイトクラブに遊びに行っちゃうんです。
朝ヘトヘトになって帰ってくるもんだから、インタビュー中もソファで寝ちゃうことがありました。さすがに怒って帰った記者もいたわね。
ところが『シックス・センス』(1999)で来日記者会見をしたときには、子役のハーレイ・ジョエル・オスメントが隣でお利口に質問に答えるものだから、さすがにブルースもいい子になっちゃって(笑)。
見違えるほど真面目に質問に答えていて、「あのブルースが!?」って、みんなびっくりしていました。
若い頃はそんな問題もあった(?)けど、何をしても許されてしまうような無邪気で憎めない人だったし、褒めるとパーッと顔を赤くするような純真なところもありました。
一緒に歩いていると、後ろ姿が本当にカッコよくてね! 惚れ惚れと見惚れてしまうような、オーラのあるスターでした。