一生に一度のものだから

――結婚式準備のコツが少しわかった気がします! 準備が楽しみになってきました。

それはよかったです。多くの花嫁さんも、結婚式を単なる「通過儀礼」ではなく、準備から式後までを「一連の体験」と捉えているからこそ、情報をシェアしているのだと思います。SNSの発信をやらなくても、本来結婚式は成立します。しかし彼女たちは時間をかけてその体験自体を、式が終わった後も大切にされているんです。

現代の結婚式は、結婚した二人が式準備によって互いの価値観をすり合わせていく時間だと思います。どちらかに任せきりでは成立しないものですから、何にお金をかけるか、どこは削ってよいかを、ホストの二人が明確な意思をもって選択する時代になっています。二人ならではの結婚式がそれぞれにあり、もはやそこにはテンプレートはないのかもしれませんね。

なぜ彼女たちは“下着”を譲ってもらうのか? 令和の花嫁たちのリアル_3

あらゆる物事が多様化されている時代。結婚式も例外ではないようだ。それぞれにとっての「二人らしい結婚式」が当たり前になっている中で、それを支えるのがまさにお譲りアカウントなどの「花嫁たちのネットワーク」だったのだ。

結婚式の常識がアップデートされている今、より多くのカップルが「こうあるべき」から「こうしたい」と思う形を見つけられるように願っている。

取材協力
株式会社ウエディングパーク

結婚準備クチコミ情報サイト「Wedding Park」をはじめとする、複数のウエディング専門メディアを運営している。Wedding Parkは「自分に合う結婚式の見つけ方。」というコンセプトのもと、結婚式場のクチコミや会場データ、先輩カップルの結婚式準備レポートなどあらゆる情報を公開している。また、同社が運営する「結婚あした研究所」では結婚にまつわる各種調査なども実施、公開している。

取材・文/マサキヨウコ