節約したい、でも失敗はしたくない。だから…
――それらのアイテムにはどのような共通点があるのでしょうか?
ズバリ、そんなに目立たなくて、そこまで強く印象に残らない部分。下着はもちろんですが、グローブもそこまで注目を集めるものではありませんよね。フォトプロップスなども写真には残りますが、メインではないし、なんなら用意しなくても良いもの。そういった「強いこだわりがないところ」をお譲りという形で用意する方は多いと思います。
――たしかに、花嫁のグローブを気にしてみたことはないかも。でも、それならフリマアプリでも良い気がするのですが……。
もちろんフリマアプリも多く活用されていますよ。ただ、お譲りアカウントがフリマアプリと異なるのは「譲ってくれる人の式がどんなものだったか」までが見えるところ。節約はしたいけれど、人生でたった一度の式の細部まで絶対に失敗したくないという堅実な思いがそこにはあるのだと思います。
――「お譲りアカウント」を運営されている方の多くは、準備から丁寧にレポートを書かれている人が多い印象です。他人の結婚式が解像度高く見えるInstagramだからこそ生まれた文化ですね。そして、花嫁さんが堅実かつ計画的に準備されていることに改めて気づきました。
晩婚化と言われて久しいですが、裏を返せば経済的に自立してから結婚に踏み切る人が増えたということ。自分たちだけの経済力で式を挙げるというカップルも増えていることが、堅実な準備の背景にあると思います。