アレルギー反応が出たら、大人も子どもも動かないこと

身近な食物にこそ危険が潜むアレルギー。実際に食物アレルギー反応にはどんなものがあるのだろうか?

「アナフィラキシーにおけるアレルギー反応は『軽症』『中等症』『重症』の3つの段階に分けられます。軽症は部分的な蕁麻疹やかゆみ、喉の違和感、弱い腹痛、吐き気、下痢、くしゃみなどの症状です。蕁麻疹やかゆみが全身に現れ、喉の痛み、強い腹痛、嘔吐、軽い息苦しさや血圧低下が中等症の症状です。重症になるとさらに便失禁や強い咳込み、呼吸困難、不整脈、意識消失といった症状が現れます」

もしもこれらのアレルギー反応が自宅で出た場合の対処法は?

「運動によって、食物アレルギーの反応が悪化することが多いので、症状が出始めた際は動かないことが基本です。軽症の場合は症状が重くならないよう注意しながら安静に。中等症以上の場合も、まずは座るか横になる体制をとり、脳の血流を維持しましょう。血圧が低下し意識を失うことによる転倒を防止するためです」

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では応急処置的に、うがいをして原因食物を外に出す行為は?

「口や喉の症状がメインの場合は試してみてもよいかもしれませんが、必ずそうしなければいけない必要はないと思います。また無理矢理食べた物を吐かせようとすることもありますが、喉に食物が詰まるなどの危険性があるため私はやめたほうが良いと思います。

このように自分で対処しようと焦って、何かしようと動き回る行為が、結果的にアナフィラキシーを誘発することもあります。アレルギー反応が出たら安静第一で周りに助けを求め、必要に応じて救急車を呼んでください。これらの対処法は、大人でも子どもでも同じです」

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