第3のミルク「アーモンドミルク」の市場が拡大
健康面と環境への問題意識によって、動物性由来の食品からから植物性ものへ代替していく動きが世界的に広がってきている
その中で、牛乳、豆乳に続き、第3のミルクとして注目されているのが「アーモンドミルク」だ。
アーモンドミルクは乳白色のため、アーモンドが入った牛乳と誤解されることも少なくないが、原材料はアーモンドと水で、細かく砕いた細片を濾した乳白色の植物性ミルクだ。(家庭で作る場合)
国内のアーモンドミルク市場は年々拡大を続けていて、2021年には販売金額が前年比48%増で148億円の売り上げを突破。販売量としても37%増加で3万600klと大幅な伸びを示している。
アーモンドミルク市場の中でもシェアの約90%をとり、市場を牽引しているのが、Glicoが2014年から販売した『アーモンド効果』だ。
なぜここまで市場が拡大したのだろうか。
「お客様の健康志向が高まっていて、その中でもやはり我慢せずに美味しいものを食べたいという思いが強くなっている傾向ですね。一昔前は健康って少し我慢しなきゃいけないみたいなところがあったんですけれども、アーモンド自体が美味しくて健康価値があることを、しっかり理解をいただいた点が市場を牽引していると考えます。」と同社の折原さん。
アーモンドは、ナッツの中でもとくに栄養価が高い。「栄養の宝庫」とも言われている。
特にビタミンEはピーナッツの約3倍、ゴマの約300倍だ。
ビタミンEは、抗酸化作用により、体内の脂質を酸化から守り、細胞の健康維持を助ける栄養素と言われている。
美容にも健康にも嬉しい効果が期待できるビタミンの一種だ。
さらにお腹にうれしい食物繊維も豊富。
現代社会において、なかなか摂取しづらい栄養素がアーモンドには含まれているのだ。
「1日に必要なビタミンEを摂取しようとするとアーモンドを23粒食べないといけないのですが、硬いアーモンドを噛んだり、飲み込んだりするのはけっこう大変です。
『アーモンド効果』なら、手軽に飲んで摂取できるので、普段の生活に取りいれやすいところが魅力の一つだと思っています。」(折原さん)