ドラマ枠のブランド力の強さでは日テレが有利?

芳根京子の『それってパクリじゃないですか?』、波瑠の『わたしのお嫁くん』、どちらに軍配が上がるのか。

まず注目したいのは日テレとフジのドラマ枠としてのブランド力。

フジが水曜22時を昨年4月にドラマ枠として再設してから、4作品の対決が繰り広げられてきたわけだが、視聴率で見ると日テレが常に圧倒しており4戦全勝。

過去4作品で比較すると、日テレ4作は全話の世帯平均視聴率(※ビデオリサーチ調べ/関東地区)が5~7%台と決して高いわけではないのだが、フジ4作がそれ以上に苦戦しており3~5%台に沈んでしまっているのである。

そして単話で見ると、日テレがダブルスコアの大差をつけることもたびたび起こっている。

一例ではあるが前々クール。昨年10月12日放送の日テレ『ファーストペンギン!』(第2話)が世帯平均視聴率7.5%だったのに対し、同日に放送されたフジ『親愛なる僕へ殺意をこめて』(第2話)は3.5%と惨敗。

前クール作品でも何度もダブルスコアに。たとえば3月1日放送の日テレ『リバーサルオーケストラ』(第8話)が6.6%だったのに対し、同日放送のフジ『スタンドUPスタート』(第7話)はなんと2.5%という低記録を出してしまっていたのだ。

水曜22時に波瑠 VS 芳根京子のガチンコ対決が…“朝ドラヒロイン”が主演するドラマは女優人気やストーリー以外にも“枠”のブランド力が勝敗を左右する?_2

とはいえ、ご存知のとおりリアルタイム視聴を計測することが時代遅れとなってきており、視聴率はもはや絶対的指標でなくなっている。実際、TVerなどの見逃し配信で視聴しているドラマファンも多いはずだ。

そこでTVerのお気に入り登録者数(4月4日現在)に着目すると、こちらはフジ優勢となっている。過去4作品のうち3作品でフジが勝利しているのである。

昨年4月期の日テレ『悪女(わる)~働くのがカッコ悪いなんて誰が言った?~』が42.5万人なのに対し、フジ『ナンバMG5』は50.4万人。昨年7月期にいたっては日テレ『家庭教師のトラコ』が15.2万人なのに対し、フジ『テッパチ!』は35.9万人とダブルスコアで引き離している。

直近の今年1月期は日テレ『リバーサルオーケストラ』が42.0万人、フジ『スタンドUPスタート』が24.4万人と日テレが勝っているものの、TVerという今の時代に即した指標ではフジ作品のほうが比較的、人気を集めていることがわかる。