R-1でだけはサツマカワに負けたくなかった。
彼のラストイヤーに間に合ってよかった

R-1グランプリ3位・寺田寛明は「ヤラセ疑惑」に何を思ったのか?「ネタの最後に入れた『叩こうと思えばなんでも叩ける』は、R-1に対して批判すればいい、みたいな姿勢のネット民に対して向けた言葉です」<決勝舞台裏・本人手記>_3
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決勝でネタを終えて点数が出たときのこと。バカリズムさんの92点が本当にうれしかった。去年のバカリズムさんは吉住への91点が最高点でした。これだけで1年頑張ってきてよかったと思えました。92点もらえるだけでもうれしいし、まだ来年への上げ幅が8点もあって、目標が消えなくてうれしい。

R-1の審査員の5名は、僕の世代がリアルタイムですごさを目の当たりにしてきた方々です。僕はダウンタウンさんを通っていない珍しい芸人なのですが、この5名には最低一発ずつ食らっている。「この人たちに認められたい」という、それだけで挑戦する意味がありすぎる大会なんです。

それで言いますと、来年の目標はハリウッド・ザコシショウさんに認めてもらうことです。去年の課題を全部クリアしたみたいに書きましたが、実は解決の糸口も見つからなかった課題がありました。昨年のザコシショウさんに言われた「テレビの前の人を意識したような何か、人間力が欲しい」という評です。

僕は落ち込んだときにザコシさんのモノマネ動画を見て元気を出すぐらいには、ザコシさんを尊敬しているし、認めてもらいたい存在です。だけど、この部分に関してだけ、どうにも解決できなくて、ネタでめちゃくちゃウケて突破しようと考えていました。ザコシさんの今年の寺田への点数は8人の中で最低。来年への大きな課題です。

6番手までは暫定1位のまま残りました。本当にあの時間は心臓に悪いですね。でも、これを味わえたのも賞レースの醍醐味。

7番手の田津原(理音)のウケ方を見たときに「あーこれは抜かれたわ」と思いました。これが人間力の部分の差。楽屋で「2本目用に角度によって絵柄が変わるカード作ってある」と聞いていたので、「もし自分が2本目に進んでも優勝はできないな」と思いました。僕の2本目は1本目よりも少し弱かったです。

サツマカワRPGとふたりで暫定席に座れた時間も夢のようでした。サツマカワは大学お笑いから一方的にライバル視してきましたし、あいつほどおもしろいやつはいないです、本当に。芸人としての才能はサツマカワのほうがある。そんなことはわかっています。だからこそ、R-1でだけは負けたくなかった。彼のラストイヤーに間に合ってよかったです。

R-1が終わったあとは、いろんな人に「太ったね」って言われました。バレている。顎がやばいそうです。でも体重は67kgなんです、信じてください。

#1 R-1グランプリ3位・寺田寛明は「付和雷同」でエゴサ!?「いろんなネタを試して試して、レビューサイトという題材が見つけられたのは12月。モニターレンタルに16万円かかりました」<決勝舞台裏・本人手記>はこちら