資産がない場合は生きていける手立てを考える

一方、資産がなく親が生活保護を受けている場合も実は資産がある親と同様に、問題を先送りしているケースは少なくありません。
相談を受けていても、いつか誰かが子どもを見つけてくれて、保護してくれるという夢物語を描いている人は案外いらっしゃいます。

親が亡くなった後、子どもが生活保護を受けられるように、せめて条件などを調べておいていただきたいです。自治体によってさまざまな支援もあるので、まずは早めに相談に行かれることが大切です。

生活保護を受ける場合は、必ず本人から生活状況の聞き取りが必要になります。また全財産が10万円を切ったくらいまで減っていないと、申請を受け付けてもらうのは難しい現実もあります。生活保護は申請のタイミングも難しいんです。

ひきこもりや障がいがある場合、自分の状態を説明するのは困難ですから、親が亡くなった後、子どもに同行してくれる人が必要になります。
そういった人を探すためにも、早めに支援団体や自治体に相談しましょう。

ひきこもり、ニート、障がい…働けないまま中高年になった子どもにとって大事なのは資産ではなく、親の覚悟_1
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また、今住んでいる家が賃貸の場合、親が亡くなった後の子どもの住まいの確保をどうするのか検討を。
さまざまな事情の人のためのセーフティネット住宅情報システムなどで、情報を得るようにしましょう。