1日10時間以上勉強した浪人時代

「15店舗くらい風俗店を経営してたけど、脱税みたいなことをしてたら国税局が入って…」バン仲村の知られざる半生。サッカー少年が、甲府有数の実業家になるまで〈『BreakingDown』で因縁の対決〉_1
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――その後、どういう方向に進まれたのですか?

高校までサッカーしかしていなかったから、それがなくなった時に「自分はサッカー以外に何もない人間なんだ」と、さらに心が砕かれちゃって。だから “サッカーで行ける大学”という選択肢は頭の中にはなかったですね。

あれこれと考えた結果、「じゃあ、一番嫌いなことをやってみよう」と心に決めました。なんの根拠もないけど、そうすれば違う景色が見られるんじゃないかと思って、浪人して大学を目指す、という道を選んだんです。

高校卒業と同時に勉強に向き合い、1年間、1日10時間以上は勉強しました。中学生レベルの問題集から始めて大変でしたけど、ある時から「学ぶって面白いな」と感じ始めて。

――大学浪人の経験があるんですね。

本も読むようになって、著名な経営者たちの自叙伝なんかを読んでみると、どんな成功者でも天狗になったり、勘違いしたりして、大きく失敗している…そこから「失敗からより大切なことに気付くことこそが大事」だと学びました。

「夢は3つ以上持つ」という自分の哲学も、その頃に定まりましたね。それまではサッカーだけの“バカのひとつ覚え”だったけど、成功者の本を読むと、ひとつの目標が失敗したとしてももうひとつが伸びればいい、という保険が大切だとわかったから。