電動キックボードに乗り換えて、京都のショップ巡り開始
東京でチョイチョイ借りているので、アプリ手続きによる貸し出しはごくスムーズだった。
LUUPはこの京都の街を移動する足として、最適かもしれない。
走り出してすぐ、そんなふうに思っていた。
いかにも京都らしい古い町屋を改装した、オシャレショップが建ち並ぶ京都三条は、そぞろ歩きでお店巡りをしている人が多い。
歩行者が道に広がって歩いていたり、一方通行路だらけだったりするので、車の進入が禁止されていないエリアでも、慣れない者にとっては走りにくいのだ。
現在、特例措置が適用されているLUUPの走行ルールは、ヘルメット着用は任意、一方通行路への進入はOKとなっている。
原付免許は必要だが、限りなく自転車に近いルールなので、細い路地を含めて気軽に町中を走り回ることができる。
原動機付きの乗り物なのに、一方通行を逆走していいの?それにヘルメットなしで危険じゃないの?と思う人もいるかもしれない。
でも乗った経験から言わせてもらうと、それは杞憂だ。
何しろ最高でも15km/hしか出ない乗り物である。
15km/hがどのくらいのスピードかというと、人の歩く速度よりは早いけれど、全力の駆け足よりは遅い。
保育園のお迎え時間が迫り焦っているママチャリに、余裕で追い抜かされるスピードという感覚だ。
また、立ち姿勢で乗っているので、自転車よりも降りる動作がスムーズ。
「あ、危ない」と思ったらブレーキをかけ、一瞬で降りて手で押し歩く体勢に移ることができる。
こういう新しいモノが出てくると、イェーイとばかりにすぐ飛びつく僕のようなアホウがいる一方、「危険だ」「こんなモノ締め出せ」「町の迷惑ものだ」と言うカシコが現れるものだが、僕から言わせたら、イェーイと飛びつくアホウの力が文明を発達させてきたのだ。
危険察知能力は確かに生物の生存競争には必要だが、無闇に脳の扁桃体優位になったカシコの増殖が、日本を衰退の道に……。
まあいいや。
一人旅をしていると、いろいろと考えることが多いんだけど、今はそんな話じゃないのだ。