こまめな水分補給としっかり食事を摂ることで予防を

「かくれ脱水」を予防するにはこまめな水分補給ときちんと食事を摂ることがポイントです。

私たちは実は知らず知らずのうちに日常的にかくれ脱水を経験しています。
例えば朝起きた瞬間は、体は一番水分量が少なくなっていますし。入浴後は水分が体から出ていくので「かくれ脱水」の状態なのです。
でも朝起きてコップ1杯の水を飲んで水分補給などするからこそ、「かくれ脱水」のリスクを回避しているわけです。

これをあまり喉が渇かないからと放置してしまうと、体の中の水分不足が蓄積し、脱水になってしまい、体調不良を起こしてしまう原因になるので、こまめな水分補給を心掛けましょう。

成人だと1日8回くらいにわけて180mlずつ、水分補給し、1500~2000kcalくらいの食事量を摂ることできれば、体の中に十分水分を満たすことができます。
ただし、アルコール(お酒)は水分に含まれません。
お酒に含まれるアルコールは利尿作用があり、むしろ体の中の水分がどんどん失われていきます。
お酒を飲むなら、水もしっかり摂取して水分補給してください。

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また、高齢者の場合は、喉の渇きを感じにくかったり、歯が悪い、噛む力が弱いなどで食事量が減ったりするので、「かくれ脱水」になりやすいのです。

さらに成人と比べて高齢者は筋肉量が減ります。水分を体の中に溜めるのは筋肉量に左右されます。筋肉量が少ないということは、水分を溜める量が少なくなり、慢性的に水分が不足しがちです。
もしも薬などを飲んでいるなら、その薬の時間に合わせて、意識的に水分を摂取するようにしましょう。

冬は夏に比べて、水分を摂取する量が減るからこそ、こまめに水分補給して「かくれ脱水」を防ぐべきです。
ぜひ心がけてください。

取材・文/百田なつき