逮捕された組員が若者を先導して襲撃を助長

今年1月17日、沖縄の地元メディアがあるニュースを取り上げた。

沖縄県警がこの日、暴力行為法違反(集団的器物損壊)の疑いで、指定暴力団旭琉会系の22歳の組員を逮捕したことを一斉に報じたのだ。この若い組員の逮捕の一報が注目を浴びた背景には、約1年前の沖縄署襲撃事件があった。

「昨年1月27日深夜から翌28日未明にかけて、沖縄市にある沖縄警察署前に若者らが詰め掛け、一部が暴徒化。卵や石を投げつけるなどして、庁舎を破壊したのです。現場には最大約400人が詰め掛け、機動隊が駆けつけて警備にあたるなど大きな騒ぎになりました。
県警は、昨年末、特に悪質な破壊行為をした若者ら7人を、組員の逮捕容疑と同じ『暴力行為法違反』の容疑で書類送検しており、県警は、組員がその7人の犯行を主導したとみて調べる方針です」(地元メディア関係者)

「沖縄署襲撃事件」から1年。暴動に関与した人物と先導した組員の逮捕。暴行で少年失明…身内の不祥事を挽回するために沖縄県警は躍起? 思わぬ展開を見せた騒動の余波と_2
暴動によって割られた沖縄警察署玄関のガラス

地元紙「沖縄タイムス」などによると、逮捕された組員は当時、SNSのライブ配信で「沖縄署で卵戦争」などと投稿し、不特定多数の若者らを現場に“誘導”し、襲撃騒動を助長させたという。

また、この組員は、一連の騒動の発端となったとされる県警の男性巡査とバイクに乗った高校生との接触事案で、現場に駆けつけ、警官ともみ合いのトラブルになっていたといい、県警の対応への不満から騒動の先導役になった可能性があるという。

この組員とはいったい、どんな男なのか。県警の関係者がその素顔をこう明かす。