小林家の冷蔵庫の中身とブログのお仕事
キッチンの片隅には大きな冷蔵庫。記者が不躾ながらも「中を見せてもらえますか?」と聞くと、笑顔で「いいですよ」とドアを開く。中には、卵や野菜、レトルト食品などが詰められている。
「レトルト食品が多いと、またアンチの方から『料理をしていない』と攻撃されそうですが、こっちは冬になると買い物に行くのも大変な雪で……。備蓄できるものを上手に使うのも生活の知恵だなって」
続いては部屋の掃除だ。広い室内に丁寧にスティック型の掃除機をかけていく。
「東京時代は『力仕事』は元旦那にすべて任せていたのですが、こっちではそうはいきません。電球の取りつけ、テーブルの組み立て、車の運転など全部自分でやっています。離婚してしばらくは男の人に頼りたくて、依存したいから『結婚したい』とも思っていましたが、こうやっていろいろできるようになると、ひとりでもなんとかなるものですね」
掃除が終われば次は洗濯。次々と家事をこなすが、これまでに彼女が休憩したのはわずか10分足らずだ。
リビングのソファに腰をおろした小林がまずはじめたことは携帯のチェック。それから、おもむろにブログ記事を書き始めた。
「生計のもとになっているのは、やっぱりブログですね。毎日6記事を投稿するのをノルマとしているのですが、朝8時に起きてから、9時半までに娘を登園させ、そこからまず2記事をアップ。次に10時と12時に上げるための記事を書く。その間に家事や自分の食事、買い物をすませます。娘が帰ってくるまでには5記事を投稿するようにしています」
「最初は、“炎上”を売りにしようなんて一切考えていなかった。でも結婚生活がうまくいっていたころに書いた日常のブログはほぼ収入にならなかったのに、夫婦仲が悪くなってから勢いにまかせてお互いにブログ内で悪口を書き合っていたら、閲覧者も増えていつのまにかお金になっていたんです……。
でもアンチからは叩かれるし、元夫とはそんな感じでバトルをしているしで、精神的にかなり辛かったです」
そんな心身ともに限界になっていた小林を立て直したのも、また、ブログだった。
「心ない声をかけてくる人がいる一方、それ以上に応援してくださる方もいる。『がんばって』『無理しないでね』。そんなみなさんの声に救われました」