膣用コンドーム(女性用コンドーム)

結局、コンドームとピルだけ? 選択肢が少なすぎる避妊後進国、日本。注射、インプラント、パッチ…世界はこんなに進んでる!_1
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日本で「コンドーム」といえば、ペニス用が主流。しかし、世界では膣内に入れて使用する膣用コンドーム(女性用コンドーム)が開発されていることをご存知でしょうか。

両側に弾力のあるリングがついた袋を指を使って膣内に挿入することで、膣の入り口から子宮口までの粘膜を覆い、精子を閉じ込める膣用コンドームは、ペニス用のものとは異なり、性行為の数時間前から装着することが可能です(射精のたびに付け替える必要あり)。

膣用コンドームの利点は、避妊効果はもちろん、女性側の対策で性感染症も防げること。避妊方法はいくつかあれど、女性側ができる「性感染症予防もできるもの」となると、ぐっと限られてしまいます。

実は以前は日本でも製造されていましたが、あまり普及せず、現在は作られていないのだそう。ぜひ復活してほしいですね。

避妊リング

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日本で認可されている「避妊リング」は「ミレーナ」というT字型の避妊具ですが、ここで紹介するのはプラスチックのフープ型で、まさにリング型。ミレーナは病院で医師の処置が必要なのに対し、この避妊リングは周期に従って自分で膣に挿入します。

やわらかい材質のリングをタンポンのように膣内に挿入し、3週間入れたままにして4週目に取り出すと、生理のような出血が起きます。そして5週目に再び挿入するというサイクル。

このサイクル、ピルに似ていますが、異なる点は毎日必ず薬を飲む必要がないところ。飲み忘れによる効果の低減がないのです(もちろん、取り出し忘れには注意)。ピルと同様、月経困難症の改善や月経コントロールにも有効です。

WHOの必須医薬品リストにも掲載されており、完璧に正しく使用した場合の避妊成功率が99%以上と高い数値を誇る避妊リング。
フランスでは1ヶ月分約16ユーロなど、認可されている国でも値段は安くないようですが、イギリスやスウェーデンなど、国の保険で無料になる国も多数存在しています。

避妊注射

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製品によって、医師や看護師などの医療従事者から、もしくは自分で3ヶ月に1回、注射を打つ避妊方法です。薬剤は経口避妊薬(ピルなど)に含まれている黄体ホルモンであり、ピル同様に高い避妊効果をもたらします(正しい間隔での接種で99.7%)。

体重増加などのデメリットはあるものの、3ヶ月に1度でよいというのは忙しい女性にとっては大きなメリット。保険適用で無料や安価で受けられる国が少なくありません。