【理由2】強豪校なのに、
ドラマティックなシーンも忘れられないから
白滝 駒澤大学の歴代選手で印象的なのは、宇賀地強選手。2007年の第83回大会から4年連続エース区間の2区を走ったまさにスター。通好みのど根性走りが印象的だったし、キャプテン然とした存在感も好きでした。
進藤 駒澤大学のヘッドコーチを務めている藤田敦史さんも、第75回大会で4区区間新を記録したスター選手。マラソン元日本記録保持者だしね。個人的には第90回大会あたりの窪田忍選手、村山謙太選手、中村匠吾選手も、すごく応援していた世代です。
間庭 でも駒澤大学はずっと箱根駅伝の強豪校なのに、不思議と主役のイメージじゃないんだよね。ジャンプの漫画に出てくるとしたら、ライバル校ぽいというか。
白滝 初優勝を飾った第76回大会以降、ほぼ毎年シード権を獲得しているのに、第85回大会や第94回大会のように、まさかのシード落ちをすることもあって。第78回大会から第81回大会まで4連覇を成し遂げているし、合計7回も総合優勝しているすごいチームであることは確かなんだけど……。
間庭 第86回大会以降は、柏原竜二選手が活躍した東洋大学や大迫傑選手擁する早稲田大学に阻まれて、しばらく2〜3位が続いた時期が。青山学院大学が台頭した第91回大会以降も、なかなか優勝できなかったよね。
白滝 2年前の第97回大会で優勝したのは、なんと13年ぶり。
進藤 ここ10年くらいは報われないことも多かったからこそ、より応援したくなるのかも。特に私が忘れられないのは、第91回大会の馬場翔大選手。
5区を任されて1位で襷を受け取ったけれど、低体温症で倒れ込むようにゴールしたシーンは辛かったな。でもその翌年に、8区で笑顔の襷リレーができて本当にホッとしたしうれしかった。もはや親目線。
第89回大会では、2区を任されたエースの窪田忍選手が区間7位で思うような結果を残せなかったり、94回大会では7区を走った主将の工藤有生選手が、ケガの影響で失速してしまったり……。前回大会は8区に起用された鈴木芽吹選手の怪我もありました。あの苦しいシーンを見ていたので、復帰レースの出雲駅伝は泣けました〜! 今年は快走を楽しみにしています!
間庭 駒澤大学は強豪校らしい名シーンだけじゃなく、どこか切なさが残るシーンも印象的だよね。だからこそファンとしては俄然応援したくなるし、思い入れが強くなるんだと思います。