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【くも漫。】笑えないのに笑ってしまう「風俗店で、くも膜下出血になった男の悲劇」
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「中川さん、友だちいないですよね?」
――『くも漫。』に続いて、デビュー作『僕にはまだ 友だちがいない』(2012)が集英社オンラインで公開されることになりました。
とてもうれしいです。この作品は『くも漫。』と同様に自分のダメなところを描いている話なので、そういう部分を面白がってくれた人には刺さるんじゃないかなと思います。集英社オンラインの記事で『くも漫。』を読んでくれた方が、けっこうコミックスを買ってくれたみたいなので、同じパターンを期待しています(笑)
――こちらは「コミックエッセイ劇場」(メディアファクトリー/現・KADOKAWA)で連載されていた作品です。どんな経緯ではじまったのでしょうか?
もともとは、SNSをテーマにしたエッセイ漫画を描こうということで担当さんとやりとりをしていたんですが、途中で東日本大震災がおきて企画がストップしてしまって。担当編集の方が変わって仕切り直しをしたんですが、その初めての打ち合わせのときに「中川さん、友だちいないですよね?」っていきなり言われたんですよ(笑)。
確かに自覚はあったので、本編にも描いた“仲のいい幼馴染みの結婚式に呼ばれなかったエピソード”を話したら、「だったら、友だちづくりの話はどうですか?」と、方向性が固まっていきました。実際、上京したばかりで寂しかったし、東日本大震災後の心細さもあったから、友だちは欲しかったんです。だから、僕も「やりましょう!」という気持ちでした。
――本作も『くも漫。』と同じく人間ドキュメントのような読後感があります。中川さんの作風はこのときに確立したのでしょうか。
エッセイ方向で行くことは決めていましたが、最初はすべてさらけ出していこうとまでは思ってなかったんですよ。ただ、笑える方向を突き詰めていくのであれば、自分の恥ずかしいところを出した方が面白いので、徐々にさらけだすようになりました。『くも漫。』でもお話した村西とおるさんのお言葉、「人生、死んでしまいたいときには下を見ろ、俺がいる」ではないですが、その気持ちはずっと持っています(笑)