目のかすみ、風邪を引きやすい、手足のしびれは糖尿病のサイン
初期症状3:風邪を引きやすくなる
血糖値が高くなると、体の中に侵入してくる細菌から守ってくれる白血球のパワーが落ちてしまいます。
このため免疫機能が落ちてしまい、風邪にかかりやすくなってしまうのです。
特に血糖値のコントロールが悪い人ほど免疫機能が落ちると言われています。
また、皮膚や尿にも、バイ菌が入りやすくなりますし、何より新型コロナウイルス感染症を罹ってしまうと重症化してしまう可能性も上がるので、注意が必要です。
最近風邪をひく頻度が多い、傷の治りがやたらと遅い場合は、糖尿病の可能性があるので、血液検査で確認するようにしましょう。
初期症状4:目のかすみ
糖尿病では血液中の糖が多く存在している状態になるため、この糖が血管の中の壁を傷つけ、血管がボロボロになってしまいます。
これがいわゆる動脈硬化や血管の詰まりの原因になります。
そして細い血管から先に障害が起きてきます。
目の血管は特に細い血管なので、糖尿病の影響をとても受けやすい部分です。
目の血管が詰まることで、視界の中に煙のようなものや蚊のようなものが飛んでいるように見えることがあります。
これを飛蚊症(ひぶんしょう)と呼びます。
糖尿病による目の病気では最悪の場合、失明してしまうこともあります。
最近、目がかすむ、蚊のようなものが飛んでいるように見えるときは、早めに受診しましょう。
初期症状5:手足のしびれ
実はこのしびれの原因は現代の医学ではまだ解明されていません。ソルビトールという物質が神経にたまることが原因という説がありますが、真相はまだわかっていません。
糖尿病によるしびれは部位としては手足の先が多いです。
例えば、足に木の枝が刺さっても痛みを感じないので、放っておいたらそこからバイ菌が入って、足を切断することになったという話も珍しくありません。
手の指先や足の裏がピリピリする、何か感覚がおかしいと思ったら要注意です。
もしかしたら糖尿病かも……と心配な人は、健康診断のヘモグロビンA1c(HbA1c)の値をチェックしましょう。
HbA1cの正常範囲は~5.6%、糖尿病予備軍は5.7~6.4%です。
自分の健康チェックのためにも年に1度は健康診断を受けて、糖尿病の兆しがないか確認しましょう。
取材/百田なつき