【レトロなインテリアとしても使えるジャケの映画】
『Abrakadabra』
次もおしゃれなジャケが映える『Abrakadabra』(2018年公開)という作品。
「70年代にイタリアで流行り、当時日本でも何本か公開されたスリラー映画のジャンルに“ジャーロ”というものがあります。これは簡単に言うと、“謎解き要素に猟奇的な描写とエロスを混ぜた映画”を指すのですが、独特なキッチュさと妖艶さに満ちており、今でも熱狂的なファンが多いジャンルです。
本作は、そんなジャーロ映画の空気を現代に完全再現した異色作。事故死した天才マジシャンを父に持つ男の周りで起きる怪死事件に隠された真相が、徐々に明かされるストーリーとなっているのですが、役者のファッションから身振り、映像の質感にインテリアと70年代の空気を完全再現した演出で彩られています。
ジャケットには、当時の古いポスターを四つ折りにしたようなしわまで付けるこだわりぶりで、非常にシャレていますよ」