湯船の中ではリラックスを
40℃のお湯に15分全身浴をすることで、深部温度が約0.5℃アップすることが研究でわかっていますが、入浴後、その反動で深部温度がしっかり低下するため、寝つきもよくなるはずです。
眠りの質を上げたい、疲れを感じている場合は、天然精油100%のバスミルクがおすすめです。香りを感じながらお風呂にゆったりと浸かることで、リラックス効果も期待できます。体を温めたいときは濃度の高い、炭酸ガス系(重炭酸イオンと表記されているものは特に有効)の入浴剤がおすすめ。
溶け切らないと効果を発揮しないのでしっかり溶かし切ってから湯船に浸かるのがポイントです。
肌当たりをよくするためにも、なんらかの入浴剤を入れたほうがよいでしょう。
リラックスしてお風呂に入るためにも、なるべく照明を落とした状態にして視覚の刺激を抑えるようにするのがおすすめ。
浴室の電気を消して、脱衣所の電気だけに点けたり、お風呂用のライトやプラネタリウムなどを利用したりしましょう。
湯船に浸かっている間は、自分が好きなことをして過ごしてOK。
おすすめは、5分間はマッサージや歯みがきなどケアをして、残りの10分間は自分の心と向き合う時間に充てることです。
私は、お風呂の中で、「今、ここ」の自分自身と向き合うことを、小林流『マインドフルネス入浴法』を提唱しています。
やり方はとっても簡単。
頭をお風呂の淵にべったりとあずけて、全身を脱力させ、自然な呼吸を繰り返しましょう。
このとき鼻から空気を吸うと、横隔膜が下がって空気がたっぷり入っていくので、風船のようにぷくっと体がお湯に浮いていきます。
また口から長く吐くことで、空気が抜けていき、お風呂の底へ体が沈んでいきます。
まずは、体が浮くか沈むかを意識した呼吸を繰り返していきましょう。
何か仕事や人間関係のことなどが頭によぎったとしても、否定することなく、思い浮かべるだけにして、また、体が浮くか沈むかを意識した呼吸に戻ります。
秒数をカウントしたほうが呼吸に集中できる場合は、4秒息を吸って、7秒止めて、8秒吐くのもいいでしょう。
心や体がどんどん穏やかになっていく様子を感じてください。
15分浸かったら、手早くシャワーで、皮脂の多い部分を中心に体を洗いましょう。
体を拭くのは湿度の高い浴室内で、保湿剤でケアしてから浴室を出るようにしてください。
浴室を出たら、冷気によって足の血管が収縮しないように靴下をはいてから、下着をつけるように。その後、用意しておいた飲み物でゆっくりと水分補給を。顔のスキンケアも同時に行いましょう。
パジャマに着替えたら、あまり時間をおかず、髪の毛を乾かし寝室に。
眠くなってから寝室に入る、という考えもありますが、寝室に入るから眠くなる、という睡眠のきっかけにもなります。寝室の照明はつけずに、間接照明などで光の刺激は極力小さくするようにしましょう。