「良い音楽配信」の条件

Amazon Music Primeのリニューアル直後、SNSでは「シャッフル再生は不便」「約200万曲でいいから選んで聴きけるほうがよかった」という辛口の評価も散見された。

たしかにシャッフル再生は不便かもしれないが、音楽配信サービスにとって一番大事なのは「たくさんの楽曲が聴けること」にある。従来のAmazon Music Primeユーザーの中には、約200万では聴きたい楽曲に巡り会えず味気なく感じていた人も多かったのではないだろうか。

アマゾンがAmazon Music Primeに「シャッフル再生の不便さ」を残した理由は、有料のAmazon Music Unlimitedユーザーをリスペクトするためであることは言うまでもない。
そしてアマゾンも、できれば多くのプライム会員がAmazon Music Unlimitedにアップグレードしてくれることを期待しているはずだ。
実際Amazon Music Primeの利用中は、各所に張り巡らされたバナー等でAmazon Music Unlimitedへの移行を促される。

プライム会員は、月額880円でAmazon Music Unlimitedに加入できる。競合である「Spotify」「Apple Music」と同じ約1億曲という楽曲数を提供しながらも、月額料金は頭ひとつ抜けて安価だ。さらにAmazon Musicが独占・先行配信する楽曲もある。

「シャッフル再生」という仕様に否定的な印象を受ける人もいるかもしれないが、プライム会員であれば、現在の年間・月間プランに追加料金を支払うことなく、約1億タイトルの楽曲が「聴き放題」で楽しめる、と発想転換してみてはいかがだろうか。
プライム会員は、リニューアルされたAmazon Music Primeをまずは一度試してみることをおすすめする。


文/山本敦