「エンタメとECサービスによる連係強化」が狙い

今回Amazon Music Primeの音楽配信機能をアップデートした背景を、Amazon Music Japanのディレクター&ゼネラルマネージャーである島田和大氏に聞いた。島田氏は「プライム会員により沢山の音楽を楽しんでもらうこと」と「アマゾンの音楽以外のコンテンツも楽しんでもらうこと」が大きな理由であると説いている。

前者については、楽曲数を増やすことにより実現する。
後者については、動画配信サービスである「Amazonプライム・ビデオ」やライブ配信プラットフォームである「Twitch」など、アマゾンによるエンターテインメントサービスへの横展開によってさらに強化される。

Amazon Music Japanは今年、Twitch上のチャンネルで「yama」「Mrs. GREEN APPLE」といった人気アーティストによるオンラインライブイベントを開催。Primeサービスで聴ける楽曲が増えると、イベントでアーティストが演奏した楽曲のプレイリストなどをファンに配信提供しやすくなるだろう。

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11月5日にはレッドブル主催のフリースタイル・ラップバトル「Amazon Music Live: Red Bull 韻 DA HOUSE 2022」をTwitchでライブ配信。Amazonによるメディアミックス展開も加速している

アマゾンの横展開にはAmazon.co.jpの強力なEC販売プラットフォームとのコラボが含まれる。たとえば、Amazon Musicでは過去に「あいみょん」や「SEKAI NO OWARI」といったアーティストがニューアルバムをリリースした際に、オリジナルグッズを販売して多くのファンから好評を得た。

加えて、Amazon Musicは世界の各地域で展開する音楽配信サービスであることを忘れてはならない。島田氏は「日本の才能あるアーティストが世界に羽ばたく機会をAmazon Musicがサポートしたい」と今後に向けた意気込みを語っている。