“最悪な状況”を思い浮かべる効能
「睡眠」では、理想の7時間睡眠を。睡眠不足が続くと糖尿病、肥満、認知症になりやすくなります。これらはすべて慢性炎症の原因にもなります。
寝つきを良くするには、靴下を履いたまま寝るのはNG。人は足や手のひらから放熱し、深部体温を下げることで眠気が起きるのですが、靴下を履いていると深部体温がじゅうぶんに下がらず寝つきが悪くなってしまうのです。
寒くて眠れないという人は靴下ではなく、レッグウォーマーを。足首の血管が温められ、足の血流が良くなり、足先からの放熱もスムーズになるでしょう。
「メンタル強化」では、“最悪な状況”を思いうかべる、という方法があります。まだ起こってはいない悪い状況を想像する。それによって、現実をポジティブにとらえ直す効果があるのです。
ネガティブなことはストレスになり、精神的なストレスは自律神経のバランスを崩すなど脳や身体にさまざまな影響を与え、炎症を引き起こします。
ですが、人間の防衛本能として、無意識にネガティブな考えが思い浮かんでしまうもの。それを逆手にとり、最悪な状況をイメージし、自分が恵まれていることを改めて自覚すれば、感謝の気持ちが生まれ精神的に安定します。
以上、いくつかかいつまんで紹介しましたが、いずれも私が実践して効果を実感している健康法ばかりです。ぜひみなさんの生活のなかにも取り入れていただけることを願っています。
患者さんと向き合っていると、健康な身体に大事なのは名医の存在よりも、病気にならない予防法だと感じています。炎症を小さなボヤのうちに消し、大きな病や老化に繋がるのを予防し、病気にならない身体づくりを実践していただけたらと思います。