座り時間が長いほど死亡リスク増

「呼吸」では、飲む込む機能を鍛えるお口の体操をおすすめしています。65歳以上の死因の第4位、80歳以上では死因の第3位が肺炎で、なかでも多いのが誤嚥性肺炎です。

唾液や食べ物が肺や気管に入ってしまい炎症が起こってしまうのですが、舌やのどの筋力低下、反射神経の衰えなどで、飲み込む機能が老化しているのが原因です。

お口の体操としては、たとえば口や舌の動きをスムーズにする「ぶくぶく体操」を。口に水を含んで、最初は両頬をしっかり膨らませて10秒ぶくぶく、次に右頬だけ、左頬だけ、口の上だけ、口の下だけで、それぞれ10秒ずつぶくぶくして、最後に水を吐き出してください。これだけです。「最近、むせることが多くなった」という人は、積極的に行いましょう。

「運動」は苦手、という方も少なくないかもしれませんが、運動は薬、と考えてください。国立がん研究センターによる科学的な検証の結果、運動には大腸がんや乳がんの発症リスクを低くする効果があることが示されるなど、がんの発症リスクが抑えられることがわかっています。

反対に座りすぎは寿命を短くします。なんと、日本人は世界一座っている時間が長い(7時間)、というデータがあります。オーストラリアの研究によると、1日に座っている時間が4時間未満の人に比べ、8~11時間座っている人は死亡リスクが15%増え、11時間以上では40%増えるという結果が出ています。

30分座ったら3~5分歩いたり、ストレッチをしたり、立ったままデスクワークができるスタンディングデスクを活用してみましょう。