セックスで痛いのは、あなたひとりのせいじゃない
セックスとは気持ちがいいもの、というのは思い込みでしかありません。アダルトコンテンツで描かれるセックスでは、女性は必ず快楽に溺れます。しかしこれは、ファンタジーです。嫌がる女性が最後はオーガズムに達するのは、現実の出来事ではないのです。
こうしたファンタジーを見て「セックスはこうなんだ」と刷り込まれたのは男性だけでなく女性も同じで、だからこそ痛い、気持ちよくないセックスがつづくと「私がおかしいのかも」と悩みます。
しかし、それは違います。セックスとは、「安心できる関係性の相手」と「適切な方法で行われたときに」気持ちがいいものになるのです。
ひとりで悩まず痛い原因を探ってみよう
痛みの原因がはっきりしていることもあります。たとえば、処女膜が残っていて入り口が痛い、小陰唇が長めで挿入時に男性器とともに腟に巻き込まれるといった、性器の状態による痛み。
また、子宮内膜症で臓器と臓器がくっついているため、ピストン運動の刺激により腟の奥に痛みが出るケースもあります。
あるいは、適切でない愛撫です。腟に指を乱暴に出し入れすれば、摩擦によるダメージで 傷になることもあります。腟が濡れていない状態での挿入も同様です。
痛み解消はカップルで取り組むもの
痛みで自分を責める必要はないけれど、セックスの快感をあきらめる必要もありません。その方法は、パートナーと模索するものです。
一度痛みを感じると、次からは身構えてしまい快感は遠のきます。再び楽しめるようになるには、ふたりでリカバリーすることが大事です。
女性の身体に原因があっても、痛みが出ない愛撫の仕方、体位などは、一緒に考えましょう。
婦人科で相談したほうがいいこともあります。処女膜や小陰唇の問題は、ごく簡単な手術で解消することがあります。子宮内膜症の治療後に、セックスを楽しめるようになる人もいます。