誰にでもある「濡れない」問題をカバーするには?

「濡れない」ことについて、男性側から考えてみましょう。

相手があまり濡れていないと「自分の愛撫がよくないから相手は感じていない」と思い悩む。ここに大きな勘違いがあります。

まず、濡れる/濡れないは快感のバロメーターではありません。気持ちいいのに体液があまり分泌されない人もいますし、逆の人もいます。まして、相手への気持ちをはかる基準となるものでもありません。

濡れるとは、刺激を受けて腟の壁から血液の成分が透明になってにじみ出た状態です。外性器にあるバルトリン腺から出るものもあります。おりものと混同されることもあり ますが、おりものには子宮からの分泌物も含まれるため、成分が異なります。

濡れない原因はそれぞれ。人と比べないのがマナー

濡れ具合は、女性の身体の状態に左右されることも多いのです。寝不足やストレス、風邪気味、生理周期、加齢、そして水分不足。ピルを飲みつづけることで、濡れにくくなることもあります。その場の努力ではどうにもならないことばかりです。

相手が目の前で落ち込んでいるのを見て、「濡れない自分が悪い」と責任を感じる女性も少なくありません。「同じことをして、前の彼女なら濡れたのに」といわれて傷ついたという女性もいます。

どんなふれ方であれ、異なる人から同じ反応が返ってくることは絶対にありえません。ふたりの女性がひとつの部屋にいたとして、気温の感じ方、汗の量が同じであるはずがないと考えるとわかるでしょう。そもそも、誰かと比べるのはマナー違反です。